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生活綴り方

生活綴り方とは,日々の生活を文章にして綴ることで、自らの生活を見つめなおし,生活を向上させようとする教育実践・・・だそうです。

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今回,小学校指導要領が改訂され,「外国語活動」が新設されました。
ブログの保守も兼ねて,それに関して思うことをつらつらと書きます。


学校教育における「国際交流活動」や「外国語活動」を考える時,私は無意識に「日本に来た外国人との交流」を想定してきたように思う。
日本に来る外国人は,(わざわざ日本に来るぐらいなのだから)日本についての興味も情報も持っている。
結果,交流に際してはこちらから日本をアピールする必要はなく,意思の疎通と,相手の外国人を知ることがその中心となる。
そのため国際交流といいながら,その内容は外国の言語や文化を知る活動となっていた。
今回の小学校指導要領の改訂で新設された「外国語活動」は,まさにこの限定的な考えの延長線上にあるのではないだろうか。

だがこのような状況は,国際交流の中でも,非常に特殊な例にすぎないことに,最近ようやく気づいた。
日本に来る外国人は,外国人の中でもほんの一握りにすぎない。

これからの時代,日本ということをほとんど知らない人々との交流こそが,国際交流の基本になると思う。
たとえば,自分が外国でホームステイをする状況を想定すべきだろう。
そして悲しいかな,(自分の経験からいっても)実際の国際社会では,日本という「国」はほとんど理解されていないといっても過言ではない。
そのため交流を行おうとすれば,まず相手に日本という国を,そして自分の生まれ育った県や市を知ってもらうところから始めねばならない場合がほとんどとなるだろう。
はたして,今の日本人に,日本の子どもたちに,どこまでそれが可能だろうか。

これは日本と経済的な結びつきが強い国においてでも同様だ。
もちろん,トヨタやソニーといった「企業」は認識され,評価されている。
だがそれは「企業」であって日本という「国」ではない。

では「国」とは何か。
国家同士の交流であれば,それは「政府」ということになるのであろうが,民間の交流であれば,それは「民族」や「文化」を指すのではないだろうか。
言語,歴史,生活習慣,文化遺産といった,いわばその国に住む人々が育み,受け継いできたものこそが,「国」と呼ぶべきものなのだと思う。
そしてこの意味での,国際社会における日本という「国」の認識は,悲しいほど小さい。
サムライ,ニンジャ,スシといったイメージがあればまだいい方で,実際は韓国や中国といっしょくたにされている。
そして当の日本人もどこまで母国の文化を理解しているのか,自分を含めて少々心もとないのが現状である。

国際社会に生きる日本人を育てたいならば,「外国語活動」を新設する前に,今まで以上に日本という「国」を学ぶ場を整えるべきだと思う。
それはアイデンティティとしての日本を,しっかりとした知識として身につけるための場である。
もちろん,外国語,特に英語を学ぶことは,国際社会を生きていく上で有効である。
だがそれはあくまで手段としてであり,少なくとも小学校では,それ以前に学ぶべきより大切なことが,もっと他にあると思うのだ。
具体的には,文化を形成する基本の一つである母国語を教える「国語」。
そして学習が発達段階に応じて,
  町(1・2年)→市(3年)→県(4年)→国(5年)→日本の歴史(6年)
と進む「社会科(生活科)」。
これらが特に大きな役割を果たすであろうし,指導する側もこのような意識をもって授業を展開しなくてはならないと思う。
「外国語活動」を新設をする余裕があるならば,より国語科や社会科の充実を,文科省には狙ってほしかったと思うのだ。

「愛国」という言葉が,非常に危険な言葉として扱われるようになって久しい。
だが,国民が愛さない国が,国民にとって住みよい,幸せな国になり得るとはとても思えない。
愛があるからこそ,より良くしたいという願いも生じると思うのだ。
そして,愛はまず知ることから始まる…ってこれは恋愛?

将来の日本を作り上げていく子どもたちに,自分の国を愛し,より良くしたいという心を育むこと。
そしてそれを,知識としても保障すること。
これらが,これからの教育には求められていると思う。

最後に私の大学時代の恩師が紹介して下さったことばを紹介したい。

  私たちは、ある国に住むのではない。
  ある国語に住むのだ。
  祖国とは国語だ。
  それ以外の何ものでもない。
               シオラン












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