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生活綴り方

生活綴り方とは,日々の生活を文章にして綴ることで、自らの生活を見つめなおし,生活を向上させようとする教育実践・・・だそうです。

午堂 登紀雄さんの「幸せ基準を下げてみる」を読んだ。


「幸せ基準を下げてみる」は,周りのつらい状況を見ることで,現状をプラスにとらえる見方。
うちはまだちょっとマシじゃんと思うことで,つらい状況に耐える。
ちょっと後ろ向きすぎるような気もするが,士農工商という身分制度が長かった日本人には,向いているのかもしれない。
…でも少し考えてみて,もう少し深い話なのではないかと思い始めた。


そもそも幸せってなんなのだろう。
自分が「幸せ」と聞いて思い出すのが,ブータンと北欧諸国。

ブータンはお世辞にも「豊かな国」とは言えない。
北欧だって,夏の美しさが取り上げられることが多いが,冬の厳しさは大変なもの。
経済的な安定も,長く維持されてきたものではないし,これからも安泰というわけでもないようだ。

でも,日本よりましに感じてしまう。

日本はどうすれば幸せな国になれるのか。
日本に住む自分は,どうすれば幸せを感じられるのか。
そう考える時,頭に浮かんでくるのが,「何を得られれば幸せになれるのか」という意識であることに気づく。
物欲,食欲,睡眠欲,知識欲…
「欲」のつくものばかりをとめどなく考えている自分。
意識は拡散するばかりで,一種の焦燥感のようなものも感じ始める。

そこで頭の中に,「幸せ基準を下げてみる」の考え方を持ち込んでみる。
すると浮かんでくるのは,「何を得たいのか」ではなく,「何を失いたくないのか」という意識。
欲しいものではなく,失いたくないもの。
これから得られるものではなく,すでに持っているもの。
そう考えると,意識は集束しはじめる。
焦燥感からちょっと解放されたような気がしてくる。


「シンプルライフ」
「吾唯足るを知る」
「今を生きる」
そんな言葉が浮かんでくる。
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特に好きなのは,109段「高名の木登りといひし男」
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