どうしてそこまで正確に分かるかというと,インクがどのくらいもつのかを知りたくて,手帳に記録しておいたからである。
ただし,ユビキタス・キャプチャーではなく,スケジュール帳の方にだが。
そして今日,いきなり黒のインクが切れた。
ということで,インクの使用期間は3月13日(木)~3月24日(月)の12日間となった。
しかし定価1本105円のインクが2週間持たないとは。
安売りをする店で1本75円で手に入れているとはいえ,これはなかなか不経済な話だ。
だが他のものには代えがたい。
なめらかでありながら,鮮やかに発色するこのインクだからこそ,続けて書きたくなるし,書くこと自体をストレス無く楽しめているのだと思う。
三菱の「ジェットストリーム」も,油性ながらすばらしくなめらかな書き味だし,
TOMBOWの新製品の「AirPress」も,店頭で見本を試用した限りでは,同様の書き味を感じさせてくれた。
だが発色の点,特に書き始めた直後からのあざやかさで,やはりゲルに軍配を上げざるを得ない。
0.4mmのリフィルならば,インクの出から考えて,もう少しもつのだろう。
だがそうすると,この太さだからこそのなめらかさを犠牲にしてしまう。
悩ましいところである。
まあ当分の間は,ささやかな贅沢として楽しむことにしよう。
p.s.
今回もリフィルの換装後,レバーの戻りをスムーズにするのに時間がかかった。
同種のペンが全てシビアな設定なのか,個体差があるのかは分からない。
ともかくリフィルの方向を微調整しながら出し入れしたところ,以前のスムーズさを取り戻せて一安心。
またバリバリ書くぞ~!
まだ読了していないのだが,今ここで言いたい。
この本はすごい!
今,LifeHackと呼ばれているもののうち,情報処理に関するものは,ほとんど全て網羅されているといっても過言ではないのではなかろうか。
たとえば「ユビキタス・キャプチャー」
たとえば「PoIC」
たとえば「『超』整理法」
・・・
これらの原型ともいうべきものが,次から次へと出てくる。
しかも初版が1969年!
さらには京大式カードの生みの親であり,KJ法にも深くかかわっているというのだから,「すごい」としか言いようがないのである。
そして何より感動するのが,梅棹氏の文を通して,先ほどの「ユビキタス・キャプチャー」や「PoIC」を見ると,そのシステムの本質というものが見えてくる・・・ような気がすることである。
よく「百聞は一見に如かず」という。
「伝聞をいくつ重ねるよりも,自分自身で見たほうが確実である」といった意味だが,まさにその心境だ。
今の場合は「見る=実践する」というより,「原典にあたる」といった程度にしかすぎないのは承知している。
だがともかく,これまでどうも曖昧で理解しきれていなかった部分が,くっきりと見えてきた心境なのだ。
もちろん,現在の技術の方が改良され,洗練されているのは間違いないだろう。
でもそのせいで,たとえばテクニックの面や,使うアイテムといったものに目を奪われ,かえってその本質が見にくくなることもあるのではないだろうか。
少なくとも,形から入る癖のある自分には,どうもこういうことが多いような気がする。
その,いわば目にかけられたベールを取り払ってもらえた気がするのだ。
ただ,1969年当時の最新技術が,現代にもそのまま通用するとは限らない。
特に大きな違いは,コンピュータが生活に入り込んだこと。
梅棹氏ならカードをコンピュータに置き換えるだろうか。
それともカードを使い続けるだろうか。
それともカードとコンピュータの融合を思いつくのだろうか。
氏の別の著作にもぜひあたってみたい。
なお,この書の続刊にあたる(あくまで氏は編者の立場にすぎないが)「私の知的生産の技術」は,絶版だが図書館にはあるようだ。
近々借りにいくぞ!
自分は昨年(2007年)の11月ごろから,mehori氏の実践を真似て,ユビキタス・キャプチャーを始めた,
この習慣はとても強力で,しかもなんとも言えない快感をともなうので,今では自分の生活の一部となりつつある(中断も多いが)。
ところが,その実践に使うノートに,日々頭を悩ませている。
初めに使ったノートはA5のルーズリーフであった。
当時は,樋口健夫氏の影響で「統合ノート」を使っていたので,そこに「ユビキタスのページ」を設けて書き始めたのだ。
だがこれがうまくいかない。
の2点が原因である。×1ページが広すぎて,貧乏性な自分は1ページにたくさん書き込みすぎてしまい,分かりにくい紙面になった。
×A5ノートはB5,A4に比べれば小さいが,ポケットには入らない。書き込みたいときに手元にないことがあってイライラした。
結局「統合ノート」自体をだんだん使わなくなり,このノートでのキャプチャを断念することになった。
次に使い始めたのがコクヨの「測量野帳」。
本当はすぐmehori氏と同じ「MOLESKINE」にシフトしたかったのだが,いかんせん価格が高い。
そこでこの習慣が自分に向いているのかを調べるための実験として,この安価で丈夫な手帳を使い始めた。
初めのうちはまた貧乏性が出て,小さい字で,1ページにいくつも書いていたが,慣れるに従い,1ページに1件。多くても2件程度に落ち着いた。
そしてユビキタスキャプチャーの快感も体験できたのが,この野帳であった。
ただ弱点もある。
×1冊あたり80ページしかなく,振り返られる範囲が狭い
×しおり紐がついておらず,新しいページを探す必要がある
の2点である。
だが今回は対策を施すことができた。
ページ数については,ガチャックを使って2冊を連結する手を考案。
1冊が終わるたびに,2冊のうちの古い方を外し,新しい方に新規の野帳をとめなおすのである。
これで常に前回の半分が綴られているという状態になり,これがなかなか快適であった。
新しいページを探す作業は,その間にアイディアが霧散してしまう危険があるのでできるだけ避けたい。
そこで,仕事帰りに手芸店へ行き,「ブレード」という種類の紐を購入した。
幅広で丈夫なこの紐を,裏表紙にセロハンテープで貼り付け,しおり紐の代わりにしたのである。
これは別にリボンの切れ端や,いらない文庫本のしおり紐をはがしても良いと思うし,自分の場合,何となく思いついたので,この方法を実践しただけだ。
結果的には,これらの方法で特に問題がなかったので,そのまま継続して使用した。
配置場所は,スケジュールを管理するシステム手帳への挟み込み。
システム手帳はバイブルサイズで,これもポケットに入るような大きさではないが,A5に比べれば格段に小さく,ブリーフケースなどにも入るので,持ち歩ける場面がぐんと増えた。
そして,ユビキタス・キャプチャーを続ける自信がついた自分がついに手を出したのが,本命のMOLESKINEである。
さすが大本命だけあって,見た目のかっこよさは◎。
シンプルでいて,どこか高級感がある(値段の影響?)。
表紙の固さも評判どおりで,安心感が持てる。
紙質は好みの分かれるところだろうが,自分は可も無く不可もなくといったところ。
誤算はSARASAが使えない(反対のページへのインク移りがひどい)ことだったが,Coletoでは特に問題なく使えているので,OK。
品質の低下が騒がれているが,かつての品質を知らないことと,信頼文具舗さんの検品を経ているという安心感から特に意識することは無い。
ということで,快適ユビキタス・キャプチャー生活が始まった。
・・・のだが,どうも使いにくい。
野帳でユビキタスキャプチャーをしていたときの快感が,なかなか得られないのだ。
実は使う前から,こうなる可能性は高いと分かっていた。
それは,貧乏性(というか貧乏!?)な自分には,どうしてもMOLESKINEが「高級品」と感じてしまうからである。
とても1冊1,800円もする手帳を,ぞんざいに扱えないのだ。
湯水のように使えないのだ。
野帳ならば1冊140円程度で,2冊つなげても280円。
これなら貧乏性な自分でもバンバン消費することができる。
ところがMOLESKINEは,1冊あたり10倍以上の価格。
ついつい遠慮がちになってしまうのだ・・・。
丁寧に書かねばと思ってしまい,どうも肩に力が入る。
内容もお堅い感じになるし,書き間違えたりすると,ショックを受けてしまう。
どうも「作品」を作っているかのような緊張感が生じてしまうのだ。
ということで,現在は1冊目のMOLESKINEを使用中なのだが,ここらへんで方向を定めなくてはならないだろう。
現在考えられるのは・・・
案1【MOLESKINEを湯水のように使う】
ノートだけは贅沢をする!と決め,貧乏性を封印。
高級ノートをあえてお尻ポケットにつっこんで持ち歩き,曲がったり,痛んだりすることも含めて「贅沢な楽しみ」と考え,楽しむ。
案2【野帳に戻る】
MOLESKINEは高級外車のようなもの。もし買えても使えなければ意味が無い。
分不相応なものを買って,怖くて使えないくらいなら,国産車に乗ったほうが費用対効果は高いと考え,お金はもっとほかの事に使う。
案3【MOLESKINEを保存用のノートとして特化させる】
普段のユビキタスには野帳を使用。その中で転記してでも残しておきたい情報をMOLESKINEに保存する。
アキヅキダイスケ氏がgihyo.jpで連載されていた『アナログツールでライフハック:Hipster PDA時々モレスキン,のちトラベラーズノート』。その第4回「モレスキンとユビキタス・キャプチャー」に以下のような方法が紹介されている。
これをそのまま,もしくは「野帳+MOLESKINE」で実践するのだ。また夏場のクールビズ期などはモレスキン自体を携帯するのも苦労します。ヒップポケットに入れるのも,いくら丈夫なモレスキンとはいえちょっと躊躇します。
その時は胸ポケットのHipster PDAに書いておき,必要があれば後でモレスキンに転記すればいいでしょう。この転記する作業の手間を私はあまり苦にしていません。むしろ転記作業の過程でアイデアがふくらんでいくことが,ユビキタス・キャプチャーの醍醐味だと思うくらいです。
なぜHipsterPDAをそのまま採用せず,野帳との組み合わせを考えているかについては,まだまだ検討中の内容が多い部分なので,別の稿で書きたいと思う。
ともかく,この手を使えば,MOLESKINEに対する遠慮がちな態度も,特に問題がなくなるだろう。
だが問題は,転記の時間をとれるかどうか,そして労力を割けるのかどうか。
筆不精の自分が,ノートをそのまま放置する姿が目に浮かぶ・・・。
ああ,悩ましい。
だがこの悩ましさ,試行錯誤の面白さが,どうも最近「趣味」になってきている気がする。
文具の世界は奥が深いなぁ・・・。
その名も「HI-TEC-C coleto + Clip-on slim」。
Clip-on-multiとの違いは,その名のとおり「スリム」なこと。
従来の軸径が14.0mmだったのに対し,今回のslimは10.8mm。
圧倒的に細い!
やればできるじゃん!と思っていたら,公式サイトにも
「多色ボールペンとは思えないぐらいホントに細いです。やれば出来る!という感じでしょうか。」
とのコメントが。
ただ残念ながらシャープペンシル機能はついていない。
しかも今回のラインナップ(2色,3色,4色)のうち,軸径が10.8mmなのは2色と3色だけ。4色になると12.0mmになってしまっていきなり細さが損なわれる。
そこで今回は3色を購入した。
カラーバリエーションも豊富で,透明を含め7色がラインナップされている。
迷った末に選んだのは白。
理由は自分にとって,多色ペンといえばこのデザインだったから。
Clip-on-Multiもこの色を選んでいるので,一瞬混乱する可能性もあると思ったが,やはり好みを重視してこちらに決めた。
そっくりさんを2本持つという「しゃれっ気」も含めたつもりである。
でも同じようなデザインなのに,slimの方が圧倒的にかっこいい。
どこが違うんだろう?
ペン先の透明度が高いから?
途中に透明な「窓」があいているから?
まだ理由がはっきりしないが,ともかくかっこいいと感じるのだ。
これはmultiに比べてというより,ペンとしてのデザインそのものが自分にとってストライ~ク!という感じなのだ。
写真よりも実物の方がずっとかっこよくて,いつまでも触ってながめていたい感覚。
特に白がかっこいいと感じるので,やはり単なる好みであるのは間違いないのだが,なんとも不思議だ。
ともかく,こうして入手したClip-on slimだが,デフォルトでのインクは当然「油性」である。
そこで,今回も当然のようにゲルインクへの換装を計画。
リフィルがmultiと同じものを指定しているので,おそらくColetoが合うだろうとの予測。
また手帳にチマチマと書くのではなく,メモ用のノートにざっと書くつもりなので,太目の方が書きやすいと判断し,Coletoの0.5mmリフィルを購入した。
色は黒,赤,青の3色。
始め,黒のみ換装。
予想通り,スムースに取り付けを完了した。
書き味も予想通りで,なめらかで鮮やかな発色。
握り心地にも満足して,さあ別の色に変えようとすると
・・・レバーがうまく戻らない。
どうもリフィルがどこかにこすれる感触。
「もしや0.5mmのリフィルは0.4mmより微妙に太いのか?」
と思い,0.4に切り替えてみても同じ。
どこかにひっかかる感触と音がして,レバーが戻らない。
嘘だろ~!嘘だと言ってくれ~!と思いつつ,いろいろいじっていたら,突然スムースに戻るようになった。
どうやらリフィルの表面に浮き彫りになっている文字が外になるよう,リフィルを装着するのが吉のようだ。
軸が細くなった分,相当シビアになったということ?
その後赤,青も換装
同じくリフィルの向きに注意して取り付けるとスムーズに動く。
「HI-TEC-C Coleto + Clip-on slim」の完成である!
これでメモ用に常時身に着けている野帳に,多色ペンが挟み込めるようになった。
さすがに以前から使ってきたSARASAの0.4mmに比べれば太いが,3色使えることで,情報量が格段にアップすることを考えると,余裕で我慢できる範囲だ。
さらに各色のレバーのでっぱりが小さいので,あまりノートに食い込まないのもうれしい。
さて,このようにして完成したHI-TEC-C Coleto + Clip-on slim。
書き味,太さとも満足のできなのだが,問題点が無いわけではない。
それは,「各色のレバーを押し入れにくい」ということ。
ノートに食い込みにくいという長所となった「レバーのでっぱりの小ささ」が仇になるのだ。
まず,売りの一つである「バインダークリップ」のすぐそばに黒と赤が指に触れにくい。
さらにレバーを最後まで下げると,ほぼ完全にボディに埋まってしまうので,さらに指にかかる摩擦が一気に減少。
そのためレバーを押し下げづらいと感じてしまうのだ。
だがこれも慣れの問題だろう。
実際,一週間ほど使っているうちに,この不便さはほとんど感じなくなった。
スリムでありながら,(自分にとっては)かっこよくて,ゲルの書きごこちも味わえる「HI-TEC-C Coleto + Clip-on slim」。
価格も手ごろなので,おすすめです!
卒業生の担任として,今日まで数々の仕事がそれこそ山のようにあり,それに忙殺される日々だった。
体力的にもう限界。
家族にもいろいろ迷惑をかけた。
もっと早く仕事にとりかかれれば,もっと余裕を持ってあの子達を送り出せたのに・・・と,今回も後悔・・・。
子ども達との関係も,完璧な「ハッピーエンド」とはいかず,たくさんの後悔を抱えたまま今日という日を迎えてしまった。
だがとにもかくにも,一つの終わり。
一つのピリオドが打たれたのだから,過去は振り返らず,後悔を反省に変えて,未来に向かってすすまねばと思う。
残務もそれこそ山のようにあるのだがら(全て書類関係・・・)。
式の後には,保護者の方々による手作りのあたたかい謝恩会にも呼んでいただき,楽しい時間をすごすことができた。
本当にありがたいことだ。
だが,この保護者の皆さんの期待にどこまで応えることができたのだろうかと,自分の未熟さをさらに悔しく思う場にもなってしまったのだが・・・(しつこい?)
さて,一つの区切りを迎えたので,今日は自分にご褒美を準備した。
数週間ぶり(一月以上になっているかもしれない)のビールと,購入しながら今日まで封印してきた漫画の数々だ。
ビールは特に禁酒してきたわけではないのだが,いつの間にか飲まない日が続いていたので,そのまま飲まずにいた。
だが今日は飲みたい気分なのだ。
漫画は仕事を止めないため,および仕事のモチベーションを高めるための材料として,未開封で「積ん読」にしていたもの。
そのラインナップは,以下の5冊。
・のだめカンタービレ #20 (二ノ宮知子)
・はじめの一歩 83 (森川ジョージ)
・capeta 16 (曽田正人)
・MOON 1 (曽田正人)
・ARIA 12 (天野こずえ)
本誌連載を読まない自分にとっては,毎回単行本の発刊を首を長くして待っている,大事なシリーズである。
しかもかつて漫画だけで数本の書棚を占拠していた反省から,新規の漫画購入は(基本的に)しないと固く心に誓った身なので,さらに貴重さが増すというもの。
その貴重な漫画の数々を,もったいないと思いつつ一挙に読む快感を味わった。
のだめは少しトーンダウンした感じで不満が残ったが,曽田正人作品は予想以上のできで,大興奮。
だが何よりも「想定外」だったのが
ARIAの最終回
途中でうっすらと気づいたものの,読む前にはまったく予想していなかったので,大いにショックだった。
特に今日が自分にとって大きな「別れの日」だっただけに,もう一つの「別れ」が用意されていたことに,何か運命的なものを感じ,なおのこと感傷的になってしまった。
だが,最初のショックを通り抜けて感じるのは,今日この本を読めたという運命に感謝したい気持ちだった。
別れを今日実体験として味わったからこそ,この巻のもつメッセージを今日は誰よりも強く感じられるような気がするから。
そしてこの巻を読んだからこそ,今日の別れを心から祝福できる気持ちになれたから。
「あの頃の楽しさに囚われて 今の楽しさが見えなくなっちゃもったいないもんね」
「あの頃は楽しかったじゃなくて あの頃も楽しかった・・・よね」
「きっと本当に楽しいことって 比べるものじゃないよね」
「あっ でもワンポイントアドバイス
今-楽しいと思えることは 今が一番楽しめるのよ」
(ARIA12 p.148-149)
この素敵なお話を,この温かな世界を届け続けてくれた作者の天野こずえさんに,心から感謝したいと思う。
AQUAから始まったこのシリーズに出会えて,本当に幸せだった。
そして今日学校を巣立っていった,私の愛する教え子たちにも心からの感謝と,その未来に心からのエールを送りたい。
一緒にすごした日々の思い出を大切に,お互いにそれぞれの道をしっかりと歩んでいこう。
「この道の続きに待っている みんなの素敵な未来」に出逢うために。
教員以外の職種も忙しいのは知っている。
だが,教員という仕事の異常さは,「時間が足りないことが大前提」だという点にあると思う。
1時間の教材研究(=授業の準備)に,1時間以上かかることはざらである。
教材の分析,資料集め,指導(略)案の作成,提示資料の作成・・・。
しかも学級担任制の小学校の場合,同じ授業を2回以上行うことはないので,ほとんどの教材は(少なくともその年度内は)使い回せない。
ところが授業が終わる午後3時半ごろから,退勤時刻である5時までに残された時間は約1時間30分。
その間に,翌日の6時間分の教材を,十分に準備できるはずがないことは明らかであろう。
さらに子ども達の様子を記録したり,作品を評価したりもする。
放課後の部活動を担当したり,イベントの計画・準備をしたりする場合もある。
そうなると,必然的に教材研究は残業となる。
「先生は早く帰れていいですね」という人がいる。
とんでもない。
大勢の教員が夜遅くまで学校に残って仕事をしている。
さらに早く帰る者も,教科書そのほかの資料をたっぷり入れた重いバッグを持ち帰り,それぞれの家庭で夜遅くまで教材研究をしている。
学校にいる時間だけで仕事を終えている教員など,ほんの一握りだろう。
それは仕事が遅いからではない。
そもそも「時間が足りないことが大前提」になっているのだ。
「それでも昔の先生は,放課後に良く遊んでくれたもんだ」と言う人がいる。
自分も先生と,運動場や公園で一緒に遊んだことを,今も鮮明に思い出す。
だが,そんな放課後はもうどこにも存在しないのだ。
なぜなら昨今,教材研究以外の,教員を圧迫するものが増えているからである。
今話題なのは「モンスター・ペアレンツ」だが,それ以上のもの。
それは昨今急激に増加している「事務処理」である。
どうも教員の「上」に立つ組織は,教員の仕事を増やすことばかり考えるようだ。
自分たちが仕事をきちんと行っていることを,「世間」に示すためである。
そのための材料を用意するために行われるのが,さまざまな調査(テスト・アンケート)の「実施」「集約」「報告」の指示。
しかも送ってくるのはテスト用紙やアンケート用紙だけで,集計は各現場の教員の仕事という場合がほとんど。
「上」はその数字に当たり前の内容のコメントをつけて発表するだけ。
場合によっては,同じような内容の指示が,同じ組織内の別の部署から送られてくることがある。しかも,微妙な違いから,改めて調べなおさねばならないような場合が多く,流用できないというおまけつきだ。
ひどいときには同じ建物の(場合によっては同じ階の)部署に聞けば済むようなことを,わざわざ現場に聞いてきたりする。
「縦割り行政」ここにありだ。
こうしてパソコンの前にいる時間が年々長くなり,子ども達の前にいる時間は年々短くなっているのが現状である。
経験とスキル,そして過去の教材という「財産」を持つベテラン教諭ならば,教材研究の部分をある程度スムーズに処理できるかもしれない。
だが,新人の教員にはそんなものはない。
ましてや単級(=各学年が1クラスずつしかない)の学校の場合は,教材を融通しあったり,分担しあったりすることもできず,負担は割り増しとなる。
自分がこれまで勤めてきた学校の場合,同年齢ならば,確実に男性の方が既婚率が高い。
その理由として考えられるのは,
・日々教員としての日々に埋没し,男性と出会う場・時間がともにない
・仕事が忙しく,仕事をしながら結婚生活を成立させられる希望が持てない
という女性教員が多いからではないだろうか。
これを異常といわずして何というのだろうか?
教育改革という言葉が,日常語になって久しい。
「教員の質的向上が急務」と主張する人が大勢いる。
実際,研修の量は年々増加し続け,その分自分の学級に臨む時間も気力も削られるという本末転倒な状況になりつつある。
「授業時数の増加が必要」と主張する人が大勢いる。
実際,次の指導要領では,授業時数が増加する。
週6日制の復活,夏休みの廃止という意見も根強くある。
だが
「教員の事務負担を減らし,授業に集中させるべき」
という声は,確実に存在しているものの少数派であり,小さい。
しかし,本当に質の高い教育を目指すならば,まさに「量より質」の精神が必要なのではないだろうか。
教員はスーパーマンではない。
あくまでも人間であり,そのリソースには限界がある。
ならばそのリソースを授業に,子ども達とのコミュニケーションにできるだけ多く割けるようにすることが,まず必要だと思うのだ。
作成時間:67分
その名も
「HI-TEC-C coleto + Clip-on multi」
である。
もちろんこんな長い名前のペンが実際にあるわけではない。
名前の前半は,PILOTが販売しているゲルインクのボールペン,
後半は,ZEBRAが販売している油性多機能ボールペンの名前である。
このメーカーもタイプも異なる2つのペンを,ちょっとした加工で合体させたものが,愛用ペンの正体なのだ。
HI-TEC-C coletoは,さまざまな色や太さのリフィル(詰め替えインク)が販売されており,別売りの軸とあわせることで,自分好みのペンを作ることができる。
しかしあくまでもボールペンであり,シャープペンシルはついてない。
一方のClip-on multiは4色の油性ボールペン+シャープペンシルという多機能ぶり。
その分,軸が太いが,なれればかえって快適にさえ感じる。
だがいかんせん,ゲルインキの鮮やかな発色&なめらかな書き味に慣れた者にとって,油性ボールペンは使いづらい。
そうなると,
「coletoの豊富なリフィル群を,clip-onに取り付けてしまえば,両方のいいとこどりができるのでは!」
と考えるのが人情というもの(いや,天才の発想か?)。
しかし異なるメーカーのペンである。組み合わせるのは至難の業・・・かと思いきや,簡単にできてしまうのである。
この2つのペンのリフィル,実は太さがほぼ同じなのだ。
しかし長さは,coletoの方が数ミリ長いので,clip-onのリフィルにあわせてはさみでカット。
これだけで,取り付けが可能なのである。
ちょっとぐらつきを感じることもあるが,もともとノック式のペンだから,そこは許容範囲。
こうしてついに理想のボールペンを手に入れたのだ。
もちろん,これは自分のオリジナルではない。
自分は,やまかつさんの文具blogである「・・・blog」(さんてんり~だblog)に書いてあるとおりに作業しただけである。
「げに、先達はあらまほしきものなり」だと,しみじみ思う。
畏れ多くてTBすらできないので,この場でお礼を申し上げたい。
やまかつさん,本当にありがとうございました!
ネット社会万歳!
・・・というか,ZEBRAさん,これだけゲルインキが人気の時代なのだから,自社でこんなペンを最初から作ってくれませんか?
「ページ番号の記入が大変!」
これまで使ってきた野帳にも,mehoriさんのまねをしてページ番号を振ってきた。
ただし手を抜いて,奇数ページにのみに。
そして主な記事を書くたびに,最終ページにページ番号を記録し,簡単な目次を作ってきた。
ところが実際にやってみると,偶数ページだった場合に行う-1の計算が意外に面倒なことに気づく。
そこで今回は,偶数ページにも番号を振ることにした。
これで手間は野帳の2倍。
さらに今回はページ数が倍以上あるので,さらに×2で,手間は4倍。
そして更に予想外の手間が発生。
原因は,インクの乾き(染み込み)具合が,これまでの野帳と違ったこと。
自分はゲルインクのボールペン(HI-TEC-C Coleto + Clip-on multi)を使っているのだが,乾くまでの時間が,これまでの野帳よりもわずかに(1~2秒?)長い。
そのため,テンポ良く数字を書き込もうとパッパとページをめくり,記入すると,重なり合ったページのインクがそれぞれ相手側にうつってしまうのだ。
せっかくの「高級ノート」だから,できればきれいに使いたい(この時点でユーザー失格?)。
でも時間はあまりかけたくない。
そこで,書き終わったページの間には別の紙片を挟んでインクうつりを防止し,見開き分を書き終わるごとに,その紙片を移していくという作業を行った。
これで手間はまた×2。
結局,以前の約8倍もの手間をかけて,192ページにおよぶページ番号の記入は終了した。
おっちょこちょいなので,途中でページ番号を飛ばすのではと心配したが(実際,あやうく飛ばしそうになった),何とか最後までミスなく書き込めた。
しかし精神的には相当なダメージが残った(根性なし)。
次回は信頼文具舗で紹介されている「LEUCHTTURM1917」の「AGENDA POCKET」にしたくなった。
あちらも1,470円と,自分にとっては高級ノートなのだが,はじめから全ページ番号がふってあるのだ。
根性なしとしては,こちらの方が続けられそうな気がする・・・。
いや,自分で番号を振るからこそ,愛着も湧こうというものか?
使用するのは,
ルールドノートブック(横罫)
横罫線、192ページ、9×14cm、中性紙
拡張ポケット付き
というもの。
この大きさにして1冊1,800円という,高級ノートだ。
といっても,世の中にはこのノートの熱狂的なファンが多く,大いに売れているらしい。
自分がこのノートを使いたくなったきっかけは,mehoriさんのblogである『Lifehacking.jp』である。
その中で「ユビキタス・キャプチャー」が取り上げられた際,使用しているノートとして,このMOLESKINEが紹介されていたのだ。
さらに文具の達人として名高い和田哲哉さんが,その著書『文房具を楽しく使う(ノート・手帳篇)』の中で,ROHDIAとともにこのノートを紹介されているのを読んで,ますます欲しくなり,ついに購入してしまったのだ。
※ちなみに今回の購入は,和田さんの運営するオンライン文具ショップである「信頼文具舗」で行った。検品の上,丁寧な梱包で送っていただき,とてもうれしかった。
しかし自分の貧乏性な性格を考えると,これだけ高いと正直ビビってしまって,かえって書き込みができないだろうと思われた。
だが「ユビキタス・キャプチャー」は実践したい。
そこでMOLESKINEは一旦封印し,代わりのノートで実験することにした。
そして購入したのが,コクヨの「測量野帳」。
これはこれでとても便利であったし,自分なりの工夫も行った。
何より最高の紙質でありながら,価格が安い(80ページで1冊140円台)ところがすばらしい!
こうして測量野帳によって,ある程度キャプチャーに慣れ,続けていく良さや自信が実感できたので,今回ついに本命であるMOLESKINEに手を出したというわけである。
その間約3ヶ月。
時間も文章も何とも長い前置きになってしまったが,さてその使い心地は・・・・・・次回,書きたいと思う。